当院の特徴POINT

在宅医療の
バージョンアップ

在宅医療のバージョンアップ在宅医療のバージョンアップ

「たんぽぽ先生の在宅報酬算定マニュアル第5版」より

在宅医療は進化している

在宅医療はどんどんバージョンアップ
されています。
先進的な地域においては、
既にバージョン3.0もしくは
バージョン4.0に入りつつあります。

このバージョンアップというのは、在宅医療のトップランナーである
愛媛県松山市のたんぽぽクリニックの永井康徳先生が提唱された概念でして、引用させていただきます。

「私が18年前に在宅医療専門のクリニックを立ち上げた頃は、医師が家に来てくれるだけでありがたいと感謝される時代だった。これが『在宅医療バージョン1.0』である。当時の在宅医療は、家に帰りたい患者を帰れるようにするための医療だった。その後、患者と医師。患者と看護師など、患者と単独職種のかかわりだけでなく、多職種が連携したチームとして患者を支える『在宅医療バージョン2.0』へと進化した。現在、様々な地域でこの多職種連携をさらに拡大し、いかに在宅医療の質を高めるかが課題となっている。在宅医療の提供体制を整備することにより、地域にある社会問題の解決につなげることができれば、『在宅医療バージョン3.0』となる。さらに、『在宅医療バージョン4.0』では『住まいにおける看取り』などを介して医療・介護従事者、患者や家族などの生や死に対する意識の変革など、文化を変えることが期待される。」

MESSAGE

ひとりでも多くの患者さんの
「家で過ごしたい」を支えるために
次世代の在宅医療スタイルを
生み出したい

人的リソースが限られている医療の世界では、ひとりでも多くの患者さんを診るために様々な工夫が必要となります。
質の向上を念頭に置いたスタッフ全員が毎日知恵を絞り、KAIZENにKAIZEN(トヨタのお膝元なので、敢えて「改善」を「KAIZEN」とします。)を重ねています。

在宅医療はまだまだ成長余地のある未成熟な分野。大切なのは、既成概念にとらわれず、皆でアイデアを出し合うこと。そして楽しくワイワイとアイデアを出し合い、次世代の在宅医療スタイルを生み出しています。それは、ひとりでも多くの患者さんの「家で過ごしたい」を支えるためという思いにつながっています。

ICTの積極的活用と
KAIZEN(カイゼン)

患者さんのご自宅を訪問して診療を行う
みどり訪問クリニックでは、
IT技術やWEBサービスを
積極的に活用しています。

ICTの積極的活用とKAIZEN(カイゼン)

「ケアの質を高めると同時に効率化を図る」ことが、これからの在宅医療に必要です。犠牲を伴う質の向上は限界があると考えています。
スタッフ全員がアイデアを出し合い、効率的に挑戦してみる。「失敗したらKAIZENすればいい」という考えのもと、良いことは積極的に取り入れています。もちろん、患者さんの生活を支えることを第一に、当院ではICTやWEBを積極的に採用し効率化を図っています。

面で支える手厚いケア

在宅医療は多職種との連携が
地域のケアの質を左右します。
つまり、訪問中の医師やスタッフ、
外部の訪問看護師やケアマネージャーなどの
多職種との情報共有の迅速化が欠かせません。

点ではなく面で支えることで、
手厚いケアを実現していきたいと考えています。
また、清潔感と感謝を大切にし、関わる方々へ敬意をもって対応します。

  • 誰に対しても敬意をもち丁寧な対応をします。
  • ご依頼・問い合わせには迅速に対応します。

「全人的医療」を目指す

医療に対する心構え

  • 01

    「在宅療養のお手伝いをさせていただいている」という
    意識を持つこと。

  • 02

    「病気を見るのではなくて、人を診る」こと。

  • 03

    在宅医療は、「生活の中の医療」であることを理解すること。つまり生活背景を重視すること。

  • 04

    訪問して体調をチェックするだけではなく、
    患者さんや
    ご家族に何をもたらすか、常に考えることができること。

一人ひとりの患者さんに対して真の意味での「全人的医療」を実現できる環境づくりに努めています。全人的医療というのは、患者さんの病気だけでなく、生活者の視点も重複する医療のことです。

「全人的医療」を目指す

また病院で求められるものが、最高の食材を使って、フルコースの料理を提供するだとすれば、在宅医療で求められるのは、その人にとって最善の料理をつくる臨機応変に対応する力です。医療技術の向上だけでなく心構えも大切にしています。

「全人的医療」を目指す
  • 「全人的医療」を目指す
  • 「全人的医療」を目指す
患者の病い(やまい)体験を探る患者の病い(やまい)体験を探る

在宅医療において、最も重要で役に立つ診断・治療ツールは何でしょうか?
それは、患者さんと家族が医療者に向けて語りかけるコトバです。
そのコトバとは2つのタイプに分かれます。一つは「病歴」であり、もう一つは「病い(やまい)体験」と言えます。この二つ目の「病い体験」についてもう少し掘り下げたいと思います。

COLUMN患者の病い(やまい)体験を探る患者の病い(やまい)体験を探る

「病い体験」とはある疾患に罹患した患者さん一人の人間として受ける実生活における影響のことです。
近年、narrative based medicineという用語がよく用いられるようになりましたが、これはこの病い体験を患者さんが医療者との関係の中で紡ぎあげる「narrative(物語)」としてとらえ、その文脈の中で患者の持つ疾患の意味を理解し、一律ではない患者さん一人ひとりに合わせたケアにつなげるという、患者さんの主観を重視した医療のあり方です。これは、いまだに検査値や画像、統計データに偏重しがちな生物化学的な客観を重視する医学のあり方に対して正面から問いをなげかけ、臨床医学の中に患者さんが自律性や自主性を発揮しうる実生活の息吹を活性化させようとする新しいアプローチともいえます。在宅医療の場合、患者さんの実生活に自宅訪問という形で接する機会が多く、患者さんの生活を支える家族のありさまにも日常的に触れています。そのため、在宅医療は、このnarrative based medicineと非常に親和性が高いといえるでしょう。

その他取り組み例

患者さんやそのご家族との交流会を
定期的に開催しています。

  • 遺族会

    遺族会
  • 納涼会

    納涼会

在宅医を目指す外部の
若手医師との交流

これまでに在宅医療で蓄積された経験や効果があった取り組みなどは、積極的に外部へ公開するようにしているため、在宅医を目指す外部の医師も見学にいらっしゃいます。これまでに在宅医療で蓄積された経験や効果があった取り組みなどは、積極的に外部へ公開するようにしているため、在宅医を目指す外部の医師も見学にいらっしゃいます。

外部セミナーや勉強会での講演もお引き受けし、WEBサイト「ZaitakuHacker(ザイタクハッカー)」を運営し、ノウハウを掲載するようにしています。
在宅医療業界はまだ未開拓の分野でもあります。だからこそ、当院がゲームメーカー側として、持っている知識や経験を共有することで、全体の底上げの一助ができればと考えております。

在宅医を目指す外部の若手医師との交流在宅医を目指す外部の若手医師との交流

在宅医療の専門性

2016年度診療報酬改定で、
「治す医療」から「治せなくても支える医療」への転換を図るという文言が盛り込まれるなど、
日本の医療は「支える医療」への大きな舵取りが行われようとしています。

そもそも、治せなくても支える医療とはどういう医療でしょうか。つまり、「いつか亡くなることと向き合い、亡くなるまでよりよく生きることを支援する医療」ではないでしょうか。しかし、在宅医療はただ弱っていく患者さんを見守るという消極的な医療ではありません。必要な治療を適切な形で提供しながら、その人の残存機能や療養環境をアセスメントし、急変のリスクを最小化する。そして生活や参加につなげていく。その人の生活歴や価値観の整合性を保ちながら、その人の「生きることの全体」をよりよくしていく専門性の高い医療と言えます。
現在の医学教育のカリキュラムでは、在宅医療を大学や病院で学ぶことは困難と言わざるを得ません。

在宅医に求められるスキルの全貌

在宅医に求められる
スキルの全貌をまとめてみました。
オレンジの部分が求められるスキルです。

在宅医に求められるスキルの全貌在宅医に求められるスキルの全貌

プライマリ・ケア全般の総合的な対応能力(特に老年医学)、認知症、緩和医療・終末期ケアまで、幅広い領域の専門的知識とスキルが必要です。特に認知症の人への対応、緩和医療や看取り支援においては、医療者としてのみならず、人としての奥行きやコミュニケーション能力も求められます。また、実効的な予防医学的支援をするためには、栄養管理、リハビリテーション、歯科・口腔衛生など、さらに幅広い周辺領域の知識を有し、必要なタイミングで必要な専門職につなぐという「多職種連携力」が必須となります。
そのためには、それぞれの職種の専門性を理解するとともに、地域にどのようなリソースが存在するのかを把握しておく必要があります。
そういう意味で、在宅医は常に自身の成長を意識しなくてはいけません。当院としては教育を成長のための投資と位置づけ、院内・院外における様々な成長機会を提供することを組織文化にしています。

当院の教育体制については、
以下よりご確認ください。

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